映画撮影…第二章『揺れる鎮守府達』
映画メイキングなう…
(撮影者:ぽちさん)
総監督を務める哀愁提督こと野本提督
※総監督よりの伝言
前回のあらすじ
敵の奇襲により秋刀魚鎮守府が炎上……
(撮影者:秋刀魚提督)
確証のない情報ではありながらも、(天龍の熱意に負けたという部分もあるが)手遅れにならないよう重婚提督ける提督は霧島と天龍に救援部隊の出動を命じた。
それによって動ける者の大半が霧島と天龍と共に出撃となったが何人かの艦娘は鎮守府の守りとして居残る事になる……
しーん2 鎮守府前
「皆大丈夫なんだろうか…」
時雨もそんな居残り組の一人。
といっても買い物に出ていた補給艦の間宮の付き添いだったために戻ってきた時にはすでに出撃後であったため自動的に居残り組となっただけな話だが、とにかくただならぬ雰囲気はわかった。
何せ日持ちしない食品を冷蔵庫へ入れるために厨房へ入ったら提督がカレーを作ってるわ、桟橋へ行くと滅多に(艦娘として)動かないという逸話を持つ軽空母の鳳翔が艦載機を飛ばしているわと一体買い物に出てる間に何が起きたのかと全く事態が掴めなかったのだ。
幸いに近況報告をもらえたのが現状をしっかり把握してなおかつ余計な誤解を生まない方々だったという事だろう。
ただまぁ状況を説明してくれたける提督は重婚提督という異名がある事からわかる通り艦娘に別の誤解を与えてしまうのだが……
時雨はまだそういった類に興味ないのか、妹とは違ってフラグは成立しなかった。
「事実も含まれてるとはいえ酷い言い草ですね。ける提督の重婚騒ぎはともかくとして私の場合は優秀な娘がいるなら彼女達を使うのがベストと進言してるだけですよ。とりあえず厨房が気になるので先に戻らせてもらいます。妖精さんが戻ってきたら連絡くださいね」
「わかりました。後はお任せください」
互いに海軍式の敬礼を交わしつつ時雨は鳳翔を見送り、改めて海を見つめる。
救援部隊は出たばかりというからまだ目視できるかと思われたが、それは無理だったようだ。
部隊も高速艦で編成されたためすでに海の彼方へと消えている。
もちろんそれよりも早い偵察機の彩雲は先ほど飛ばしたにも関わらず視界から消えようとしていた。
ただ辛うじてプロペラ音は聞き取れる……
「ん?プロペラ音が遠ざかってるのではなく…近づいてる?!」
とっさに時雨は対空砲を構える。
彩雲は偵察に特化された機体だ。艦隊の目としての役割を担うために策敵範囲は広く遠く離れた地点の情報を拾う事ができる。
ただし、その索敵能力と引き換えに武装をほとんど持たず、敵に発見されると集中的に狙われる。
逃がせば自軍の情報を敵に持ちかえられてしまうので何が何でも落とさなければならない。
そのため偵察機は敵と遭遇すれば即座に逃げる。なので出撃したばかりなのに即座に戻ってきたということは敵を発見したので急ぎ逃げ帰ってきたと思ったが……
「あれ?最後尾に付いてくる一機がやけにボロボロだ。それに……あの機体はエースパイロット用の改造機っぽいけど僕等の鎮守府のものじゃない…!?」
敵の襲撃との予測は外れながらも、やはりただならぬ気配を感じた時雨。
鳳翔に連絡をと思いつつ、無線を手に取るとすでに反応があった。
どうやら向こうの偵察機が電波を飛ばしているようなのでまずは現状を把握するために時雨は無線を開く
………
「こちら時雨、応答どうぞ」
「あるぇ?時雨さんでしたか。 こちら搭乗妖精四天王の一角の偵察妖精ですが鳳翔さんはどちらに?」
「鳳翔さんはカレーが気になるらしく君達を飛ばすとすぐに厨房へ戻ったよ。鳳翔さんを呼び戻そうか?」
「だったら別にいいです。ただ近辺に秋刀魚鎮守府から飛んできたと思われる航空機を発見、保護したのでとりあえす鎮守府の滑走路に着陸したいのだけど大丈夫かな?」
「滑走路って……鎮守府前の道路の事でしょ。買い物から帰ってきた時車もなかったしいいんじゃないのかな。何かあった時に怒られるの君達なんだし」
「…………わかった。今緊急事態だしそんな責任のやりとりをどうこうする時間も惜しい。逝っちゃうよ」
「ちょっとした冗談に抗議すらしないなんてそれほど切羽詰まってるんだ。わかった、僕も一緒に責任取るからちょっと待ってて。道路の状況みてくるから一旦無線切るよ」
「ありがと。OKだったらモールス信号で合図頂戴ねー」
一旦やりとりを切った時雨は再度無線を開いて鳳翔に連絡を居れつつ、仮想滑走路となる鎮守府前へと走る。
そこは買い物帰りから変わらず車どころか人影すらもない。
時雨からの合図もあり、上空に待機してた偵察隊は鎮守府前の仮想滑走路となった国道へと着陸を試みた。
鳳翔部隊の偵察機はスムーズに着陸していく中、問題の一機は損傷が激しいために車輪も出せず胴体着陸を試みるしかなかったようだ。
ガリガリガリガリガリ………
火花を散らしつつ仮想滑走路(国道)を削る機体。摩擦で焦げたような臭いと耳をつんざくような音が同時に襲ってくる。
その音に鎮守府から手空きの者達も何事かと飛び出してきた。
やがて問題の機体は無事にとは言い切れないものの大破させず横たわるようにして止まった
「みんな、一体どうした……んだい?!」
まずは状況の把握に勤めようとしていた時雨だったが、偵察隊の妖精達は自身の機体から飛び出すと同時にそのボロボロの機体へと向かう。
そして操縦席から引きずりだすようにしてでてきた人物をみて驚愕の声をあげる
(撮影者:青緑さん)
「あ、あなたは……秋刀魚鎮守府の秋刀魚提督!?その怪我は一体…!?」
「お、俺の事はいい…そ、それよりもまだ崩れた鎮守府内に大勢の艦娘が取り残され……」
「すでに救援部隊が向ってるから安心して!」
「そ、そうか…それはよかった……ぐふっ(がくっ)」
「た、大変だ!早く実験室……じゃなくって医務室へ!!」
「しっかりしろ!気をしっかり持つんだ!」
「メディーメディー!急いで衛生兵を呼んでくれ!!」
一瞬不穏な言葉が聞こえたが、とりあえず重症を負った秋刀魚提督は間違われる事なく医務室へと運ばれて一命を取り留めた。
また、霧島達救援部隊の出撃も迅速だったおかげて瓦礫と化した秋刀魚鎮守府から手遅れとなる前に多くの艦娘を救出できた。
ただ助け出された艦娘のほぼ全員が艤装と精神に大ダメージを受けておりしばらくは到底使い物にならなさそうだったがとにかく
サンマチンジュフ、テキノキシュウニヨリカイメツ
この情報は
各鎮守府へ
一斉に発信され
それを受け取った提督達は
ほぼ一斉に…
という叫びが上がったとされる……
ただ一部は別の意味での叫びが上がったのは余談だが…
この情報によって危機感を抱いた各鎮守府ではあわただしく迎撃態勢の準備やら情報収集が行われた。
そして……
「各鎮守府の提督に通達する。この一件は敵の大規模侵攻の始まりであると予想されるためこれより御影鎮守府にて緊急対策会議を行う。欠席は許さん、全員集結せよ!」
(撮影者:スタッフさん)
御影鎮守府の将軍提督より召集命令がくだされた事により…
(撮影者:ぽちさん)
各地の提督が
(撮影者:青緑さん)
秘書艦娘と共に
(撮影者:和賀さん)
続々と
(撮影者:しょぼーんさん)
御影鎮守府へと
集まるのであった
なお、後々の記録では『北海道防衛作戦』と称される事となる今作戦の会議は……
かつてないほどの注目度を浴びたとされている
(っというかRT1万6000超えってなんやねん!?(´Д`;)チュウモクサレスギッテレベルジャネーヨ)
そして……
この『北海道防衛作戦』は深海棲艦との戦歴の中でもっとも苛烈な戦いの一つと称される激戦になることは……
この時まだ誰も知らなかった………
to be continued...
次回予告
御影鎮守府にて浮かび上がる謎の影…
(撮影者:ぽちさん)
この正体は果たして未だこの世に漂い続ける悪霊なのか…
そんな謎を解決すべく提督は心霊現象の専門家に調査を依頼した。
幽霊騒ぎなら彼等にお任せあれ。その名も…
(撮影者:青緑さん)
ゴーストバケツーズ
※注意事項
(撮影者:青緑さん)
彼等に調査は出来ても…
(撮影者:青緑さん)
退治まではできない事を……
(撮影者:青緑さん)
ご理解した上で仕事をご依頼くださいヾ(:3ノシヾ)ノシタイジイライナラ『オンミョウジ(ピコマロ)』ガオススメダオ
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