新製品を開発しました
伊勢:長月さん
黒潮:桃兎さん
鹿島:華紅音さん
撮影者:和賀さん
「はい、(いつの間にか所属していた)青葉文化放送局の青葉です。今回御影鎮守府の明石整備隊が新たな製品の開発に成功したと聞きましたのでここ、御影鎮守府へとやってきました」
「えっと、あそこで新聞を読んでいるのが明石整備隊の長である明石整備長の右腕とも言われてる整備妖精さん(しぐさん)ですね」
「……」
「もしもし、整備妖精さん。青葉放送局の者ですが…」
「………」
「もしも〜し!」
「…………」
「反応がありませんね。ならばここはお約束通りパンチラするかしないかのギリギリラインのふとももをみせて注意を引きましょうか。ごそごそ……」
艦娘準備中
「準備できました(紐で吊るしてたZUN帽を天に掲げて)背後霊さんよろしくお願いします!」
「(ZUN帽から実体化させつつ)だから人?をそういう目的で使うな!」
「いえいえ、青葉はズボンなのでチラリズム効果あんまりないのです。だからここはスカート持ちにやっていただくのがベストなんですが……駄目カナ?」
「オッケーねっという流れを断ち切るために、はっきりきっぱりのーと言わせてもらいます」
「そうですか。まぁふとももみせたところで肝心のふとももの上がか ぼ ち ゃでは…ね」
「………」
「いえいえ、別に気にしないでもいいんじゃないですか?幻想郷ではそのかぼちゃがトレンドだという事ですし、少なくともぱんつはいてないかぼちゃはいてない駆逐艦達との差別化がついていいじゃないですか。ほら、きっと世の中ぱんつよりかぼちゃの方が好きだという人もいると思いますし」
「それがフォローだというなら……(おもむろに近場のパイプイスを持ちあげてそのまま脳天へと叩きつけようと構えだす)」
「っという助手の紹介はここまでにして尺の都合もあるので取材に戻りましょう。整備妖精さ〜ん」
「……」
「相変わらず無視ですか。では仕方ないのでその椅子を脳天に一発」
「その手段取る前に一つ試してみたい事あるけどいい?」
「(カメラ構えつつ)脱ぐなら大歓迎です」
「マヂでそのどたまかち割るぞ、こら!!」
「おージョークねジョーク。いっつあめりかんじょーくねー」
「どこぞの英国帰国子女みたいな胡散臭い訛りやめい。全く…(こほんと咳払いしつつ)」
「ヨーゼフ・しぐ・メンゲレ博士!」
「なんだい?いつぞやの会議にこっそり潜んでたしっとベイビー君」
「よし、反応あった…けど私しっとベイビーじゃないから」
「もうなってるも同然じゃないか。早く認めて楽になっちゃいなよ。ついでにそのポルターガイスト現象を引き起こす声帯の調査への協力も」
「断固として断る」
「あの〜整備妖精さんではなくメンゲレ博士。青葉放送局の者ですが〜」
「あー先日開発した新製品の宣伝を兼ねた取材だったね。話は聞いてるよ」
「助かります。では早速ですがその新製品をみせてください」
「うむ。これが今回我々明石整備隊が開発に成功した…」
「………」
「っというのは冗談として」
「そ、そうですか。まぁこんな非現実的なもの開発できるわけないし当然ですよね」
「艦娘の存在自体もわりと非常識だけどね」
「それは一本取られちゃいました。あはは」
「笑い話にしようとしてるけど、明石整備隊が水爆ミサイルというやっぱりシャレになってないもんを搭載してるという艦爆機の開発を行ってるという噂あるから全くの冗談と思えないんだけど……(ぼそっ)」
「まぁとにかく、本当の新製品の名前は……」
携帯型高速修復材(改二)
「高速修復材(改二)というと以前作られた(改)と何が違うのでしょうか?」
「うん、以前の(改)は簡単に量産できた上にコスト面で非常に優れてはいたけど別の問題を抱えててねぇ」
「まぁあんな増毛材を加えただけというただのバケツに文字通りの意味で毛が生えたようなもん、量産やコスト面で優れてなかったら詐欺なんだけど」
「酷い言われようだけどそう簡単には作れないよ。実際一部の提督がその技術を盗用した揚句自分の鎮守府で作ろうとした結果、調合比率を間違えたらしくってバケツの暴走を引き起こして大変な事になったんだし」
「ほぅほぅ、それでその後はどうなったのでしょうか?」
「もちろん、僕らの手で沈静化させたよ」
「それは…どんな報復を与えたのでしょうか?」
「そこまではちょっと教えられないな。僕個人としては 見 せ し め を兼ねて名前あげたいんだけどこの件はいろいろ問題があって外に漏らせられないんだ」
「そこをなんとか」
「だ〜め」
「わかりました。では賄賂として青葉の艦載機のスカートの中身を贈呈s」
ボカッ
「そこは間宮羊羹を出す場面だろうが…じゃなくって人を賄賂として差し出すな!!(ぐりぐり)」
「あぅぅ…ワレアオバワレアオバ。パイプ椅子はい〜た〜い〜で〜す……(びくんびくん)」
「痛いなら今楽にしたげる…死ね!!(ぐしゃー)」
「うぼぁーアオバワレェ!(ぴちゅーん)」
「あーあ、轟沈判定まで出させちゃって。後で修理する身になってよ」
「後で間宮羊羹をあげるからそこは許して。それより…青葉が起きてこないうちに確認したい事があるけどいいかなかな?」
「おっけーね。羊羹もらえるわけだしある程度なら答えたげる」
「確か修復材(改)って増毛材を加えるせいでバケツからもじゃもじゃが発生するのよね」
「うん。ついでにいうと被った艦娘は髪の毛がアフロになるという特徴もあるよ」
第二回の時に被検体となったブッキー(よもぎさん) 撮影:げらっちさん
「それで先日とある鎮守府が深海棲艦の奇襲で壊滅したとのことだけど……」
「あれは不幸な事件だったね、うん」
「………あの後その鎮守府の近辺に変なもじゃもじゃが漂ってるって話聞いたのだけど」
「潜水艦型の深海棲艦の残骸でしょ。あいつら長い髪の毛らしきもの生やしてるし」
「…………常水の中にいる潜水艦の水気たっぷり帯びた髪の毛がちょっとやそっとでアフロのようなもじゃもじゃになるとは思えないんだけど」
「………」
「そういえばそのとある鎮守府の瓦礫から瀕死の重傷で助け出されてきた提督が居たわよね」
「………」
撮影者:青緑さん
「その提督に付き従ってたお伴、搭乗妖精さんに混じって肩を貸していたのって………」
「………全くもう、本当に君のような勘のいいガキは嫌いだよ」
「どういたしまして」
「それであえて聞くけど、真実を知った後はどうするつもりだい?」
「物理的に消されたくないからこれ以上の追求はしません。ただ、明石整備隊が絡んでるにしてはらしくない行動だったわね〜っとちょっと疑問に思った好奇心から聞いてみた事ですわ」
「その探究心は好感持てるね。それでどういう処理だと僕等らしいのかなかな」
「そりゃぁもちろん、要救助者を治療と称して……」
「実験室という名前の完全密室へと運んで」
「到底紙面に載せられないあれでこれな事をするようなイメージですわ」
「酷い言われようだけど、悪党やHには容赦しないが整備隊のモットーだしあえて否定しないね。でも今回のアレは事故だったんだ」
「一応言っておくけど、裏でいろいろな事やらかしてるおまえらが事故と言っても説得力ないわよ」
「それでもあの一件は僕らにとっても予想外の事故だったんだよ。そりゃぁバケツと共にこっそり忍び込んで増毛材にちょっとした細工を行ったけどあれはあくまで脅し的な意味でやった事だよ。ちょっとした軽い事故を数回に分けて起こして僕等の介入を疑わせる事で盗用した罪を後悔して反省、もしくは侘びを入れるならよし。お構いなしで強引に開発を続けるなら容赦なく大事故を…っと計画してたけど」
「してたけど?」
「いや〜ちょっと調合率とか細工の方法に不備があったらしくってさー一回目でもじゃもじゃ大発生となっちゃったんだ。てへぺろ」
「……一体どういう細工を行ったか聞いてみたい半面聞いたら絶対後戻りできなさそうだからそこはスルーでいいわよね」
「どの道企業秘密だから聞かれても教えないよ。それでね、大繁殖したもじゃもじゃがとある鎮守府全体を覆ってもう大変な騒ぎになっちゃって。これはさすがにまずいと思ったわけだけど、バケツが『せっかくだから開発中の新兵器を試してみようZE!』とどや顔で言いだしてね。面白そうだしとそれぶっぱさせたら……」
「これまた予想外の破壊力でとある鎮守府を瓦礫に変えてしまうだなんてねぇ……」
「…………」
「あーでもあれを御影鎮守府の研究所で試してたら同様にふっ飛ばして瓦礫となってたかもしれないから結果オーライではあったかな。それにそのデータを元にして……」
「やめてください。好奇心で聞いた私が一番悪いのですがもう十分です。これ以上その話聞いたら口封じとして物理的に消去される未来しかみえません。青葉を起こして本題に戻らせてください(土下座)」
「しかたないなーでもこの話は僕等の汚点であんまり話したくない事でもあるし、要求通り青葉を起こしてあげる」
妖精ダメコン発動中……
「はっ!?青葉取材中に居眠りとは申し訳ありませんでした」
「いいよいいよ。それでどこまで話をしてたんだっけ?」
「えっと…確かと修復材(改)を無断複製しようとした鎮守府の…」
「(さえぎるように)修復材(改)の特徴についてでしょ。尺もないし簡潔に3行で答えてあげて」
「(すかさず)お財布に優しく作るのも簡単。ただし管理は大変。事故ったらおしまいだね」
「う〜ん……何か釈然としないのですがありがとうございます。それでは次に(改二)の特徴を教えてください」
「うん、(改二)は(改)の効力…72時間キラキラと自己修復能力(小)と効力発揮後の轟沈or轟沈寸前の疲労赤がでる効果から2時間キラキラと効力発揮後の疲労赤と少し抑えめにしたところかな」
「(改二)なのに効力下げたのですか」
「でも効力を落とした分轟沈という危険性は無くなったし、容量もバケツ一杯からアンプル一個と大幅に減らしてるからコストがなんと10分の1以下という驚きの低さを実現。さらに装備スロットを全く必要せず携帯できる大きさとなってるから航行中とかでも使用できるよ。だから最深部とかで負けられない、もう後がないっという。『 覚 悟 完 了 』のお伴として最適なのさ」
「おーそれは凄いです」
「効力も2時間だから決戦だけでなくただひたすらに逃げる時でも役立つだろうしね。提督達にお守り代わりとして艦娘に持たせてみてはどうかなかなっと勧めてみるよ」
「いいですねーきっと売れますよ」
「うんうん、安全性の最終確認が終わり次第量産してロー○ンで鹿島のユンケルと共に置いてもらうつもりだからよろしく」
「いえっさー宣伝も客寄せも青葉にお任せ」
「なんか良い話で誤魔化そうとしてるけど、そのアンプルの中身…とどのつまり『ヒ○ポ○』みたいな覚せい剤の一種なんじゃ……」
「さーなんのことやらーねー……」
「なんなら自分の身体で試してみるかい? 私 は い っ こ う に 構 わ ん が 」
「断固としてお断りします」
っということで結局アンプルの成分は追求されることなく(したらやばいから)真相を闇の中へと葬りさったのであった……
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