現在地:紅魔館





レミリア「皆聞きなさい!!これから、カリスマのカリスマによるカリスマのための撮影を始めるわよ」



永琳「違うでしょうが!」




文「えぇ、これから行うのは『へたれみりゃ奮闘記』であt………」


咲夜「ブン屋は首と胴体との永遠のお別れがご希望なのかしら?」


文「い、いえいえ。そんな希望あるわけないですよ…あはははははははは………」


咲夜「遠慮せずにご希望といいなさい。なんならあそこでくたばっている巨乳みたく今から首の頸動脈を掻っ捌いてあげるわよ


文「いやいやいやいやいや!!私は不死身の蓬莱人と違ってただの天狗です!!
頸動脈斬られたら死にますので
その怪しく光るナイフを首筋から遠ざけてください!!



慧音「……どうでもいいが、この始め方はHとまったく同じだな」


妹紅「しかも、フォローに入る側が潰されている分Hよりも性質悪くないか?」


美鈴「あの〜そう思うのでしたら止めてくださいよ〜」


慧音「無理だ」


妹紅「むしろ、人に頼る前に自分で行動しな」


美鈴「わ、私に死ねとでも?!」



妹紅「そんなことは言ってないぞ。ただ、紅魔館の恥を外部が片付けたら恥の上塗りになるだけであってこういうものはまず最初に内部の人間が動くべきだろ」


美鈴「ある意味正論ですけど、なんとなくどこかの妖怪兎みたいな響きがありません?」


てゐ「うさうさ♪」


慧音「まぁいざという時は、骨を拾ってやろう。
だから安心して玉砕するがよい



美鈴「うぅぅぅぅぅぅぅ………紅魔館ばんざーーい!!!




小悪魔「…貴女達も鬼ですね」


妹紅「さて、尊いムダな犠牲もでたことだし本格的に撮影を始めるとするか」


慧音「では前口上として、この撮影はオーナーが勝手に定めた『冬の三大会参戦記念企画』として『クリスマスイブ杯』『箸休め杯』に続く最後の参戦となった『東方蹴球宴 文花帖の部』へと出陣する『黒赤マジック「Y」』のメンバーによるドキュメンタリー撮影だ」



小悪魔「どこぞの半霊と同じく、やはり無関係な者も混じってますけどね」


フラン「だよね〜」


妹紅「小悪魔は元々紅魔館の住民だから無関係ではないだろ。それより無関係なのは……」


夢子「私はただ神綺様を追いかけてきただけですわ」


慧音「そういえばそうだったな」


妹紅「それで、その肝心の魔界神はどこいったんだ?」


フラン「魔界神ならあそこでお人形さんと一緒に体操座りしているよ〜」


神綺「うぅぅ………ありすちゃんは人形が好きだったよね………」


メディスン「コンパロコンパロー。スーさんこの人おもしろいねー」


夢子「……神綺様………おいたわしや……私もお供します」


フラン「おいたわしやって何の意味?」


慧音「直訳すると『かわいそうに』だ」


フラン「へーそーなのかー」


慧音「………あ、あぁ…そーなのだ……ぞ(だ、だめだ…この幼女臭は…た、耐えられん!!)」


妹紅「あぁ、慧音がヴォルケイノ寸前に……こうなれば、もこたんもインしたおー!!


フラン「きゃははははははは!!二人一緒で遊んでくれるのー?」



けーね「あぁ、これからお姉さんがたっぷり遊んでやるぞ(はぁはぁ)」


もこたん「もこたんもフランやけーねと一緒に一杯あそぶんだおー!!」



小悪魔「あらあら、けーねさんどころかもこうさんまで壊れましたねぇ」


てゐ「つまり今ここでまともな神経しているのは私と小悪魔の二人だけウサ」


小悪魔「みたいですね。ですが、私達に今のこの状況を打破させることなんかできませんし」


てゐ「ほとぼりが冷めるまで待つウサ」


小悪魔「では、今からお茶セットでもお持ちいたします。あっ、カメラさん。聞いた通り、しばらく放置なのでここをカットでお願いしますよ」































少女放置中………






















レミリア「………さて、皆聞きなさい!!」


てゐ「ようやく始まったうさ(ぱくぱく)」


小悪魔「もう少しかかると思いきや、意外に早かったですね(ずずず)」


咲夜「お譲様のカリスマがピンチだというのに、貴女達は何のんきに……」


永琳「カリスマ激減は自業自得でしょうに(リザレクション済)」


咲夜「…………そうね。お譲様、脱線はこれぐらいにして本題に入りましょう」


レミリア「咲夜の言うとおり、お遊びが過ぎたみたいだし本題へと入るわよ」


妹紅「やけに素直に言うことを聞くんだな」


慧音「レミリアも少々崖っぷちなところがあるからな。これ以上墓穴を掘るわけにはいかないのだろ」


文「貴女が墓穴なんて言うと、別の意味としても通用しそうですが…とりあえず、司会進行は本業であるこの射命丸文にお任せください」


レミリア「いいわ、司会進行は貴女に任せるけどこれだけは心得ておきなさい。私がこのチームのキャプテンよ」


文「もちろんですよ。『文花帖の部』は私の参戦が必須とは言ってもキャプテンである必要はありませんからね。
私はただ、密着取材が目的ですから名誉とかそういうのはすべてレミリアさんへあげますよ


レミリア「うふふ。よくわかってるじゃないの」


てゐ「ただの子供扱いにされてるだけウサ」


メディスン「コンパロコンパローあの吸血鬼は子供なんだってさー」


咲夜「…………」


夢子「お仕置きなら後で手伝ってあげるから、ここはぐっと抑えなさい。メイドたるもの常に平常心が…」


神綺「夢子ちゃ〜〜ん。お茶とお菓子まだ〜〜?」


夢子「はっ、今お持ちいたします!!」


神綺「全く、ここのメイドは教育がなってないわね〜でもまぁメイド長どころか当主があれだし


夢子「えぇ、至極当然です」


咲夜「その喧嘩、買ったわ!!!」







文「………アレはもう無視して強引に切り込みましょう。ではまず手始めに個別インタビューですがトップバッターは………」


レミリア(ワクワク)


文「……トップバッターは」


フラン(テカテカ)


文「………(汗)」


スカーレット姉妹(ワクワクテカテカ)



文「………スカーレット姉妹にしましょう。この『文花帖の部』に対しての意気込みをお願いします」


レミリア「このカリスマの具現たるこの私キャプテンとして率いるからには優勝間違いなしよ。
毎試合50点は取ってやるわ!!



フラン「お姉さま頑張れー」


文「そういえば、今回妹様はGKに転向していますがそれについては何か作戦があるのでしょうか?(さりげなくスルー)」


レミリア「作戦も何も、世間は私とフランを同時起用してくる輩が多いからあえて外したのよ」


フラン「そうそう。それにキーパーだったら向こうから勝手に遊び相手が来てくれるしたっぷり遊んじゃうよ」


レミリア「というわけよ。敵キーパーなんてフランの力なんか借りずに私一人だけでねじ伏せてやるわ!!


文「こ、これは凄い自信ですね………マァトリアエズガンバッテクダサイ」


永琳「最後はもう棒読みになったわね」


慧音「その気持ち、わからないでもないけどな」


小悪魔「そういうわけなので、門番さん。全力でバレないようさりげなくレミリア様を補佐してあげてください」


美鈴「難しい注文ですよ、それ」


小悪魔「でも、難しい注文であろうともこなさなければあのメイド長が……(クスクス)」


美鈴「わ、わかりました。全身全霊をかけてお譲様を補佐させていただきます」


妹紅「相変わらずといえば相変わらずだがちょっと哀れになってきたな」


てゐ「そう思うなら助け舟をだせばいいウサ」


妹紅「私には紅魔館(のフラン)に協力する義理はあっても義務はない。よって、門番を助ける義務もないんだがな」


文「では次に…咲夜さんと美鈴さんと思いましたが、立て込んでいるみたいですし永遠亭の永琳さんとてゐさんで行きましょう。お二人さん、一言お願いします」


永琳「私は前の花映塚の部に出場していたし、今回はリベンジもかねての出場よ」


文「永琳さんは、今回戦略にもいろいろ口出していたとか聞きますし、やはり前回入賞できなかったことがくやしかったのですか?」


永琳「ま、まぁ、そういうことになるのかしら」


文「永遠亭の薬屋さんで里から親しまれる知的なお姉さんといった貴女でもリベンジなんて熱く燃えることがあるんですねぇ」


永琳「まぁ…あることにはあるわね……」


てゐ「嘘ウサ。お師匠様は、ただ同じ天才を名乗るH教授に対抗するためが目的ウサ(クスリ)」


永琳「て、てゐ!!」



てゐ「〜♪」←そっぽ向いて口笛吹いている


文「なるほど、そういうわけだったのですか。でも熱いことには変わりませんし、むしろ単純明快な分だけ親しみが持てますよ」


慧音「それに、目的はどうあれ永琳の戦術案は夢美教授とはまた違う方向性があって、いろいろと面白みがあるし勉強にもなったぞ」


小悪魔「パチュリー様も永琳さんの戦術案は参考になると喜んでいましたし」


レミリア「特に、私を盛りたてる多数の戦術案は見事だったわ。ほめてつかわすわよ」


永琳「……あとはチームの勝利のためにあえて退いた姫のためにもベストを尽くすわ。以上よ」


妹紅「柄にもなく照れてるな」


てゐ「ウサウサ♪ あっ、私は『花映塚の部』で尊い犠牲となった鈴仙ちゃんの分まで楽しませてもらうウサ♪」


メディスン「あの紅眼のれーせんさん、死んじゃったの?」


てゐ「そう、お師匠様の非道な人体実験のせいで『花映塚の部』が終了した時点で鈴仙ちゃんの身体はもうボロボロ。私やメディの必死の看病の甲斐なく先日ついに死神のお迎えが……だから、せめて鈴仙ちゃんのお墓に優勝カップを」


メディ「うぅぅ……スーさんの力が足りなかったせいで……私もれーせんさんのために頑張って優勝カップ手に入れるよ!!」


文「な、なんと?!永遠亭ではそんな隠れたドラマが存在していたのですか!!
ということはてゐさんは死んだ鈴仙さんの弔いのために……泣かせてくれますね〜」


てゐ「鈴仙ちゃん…冥界の白玉楼から見守っててウサ」


永琳「…………」


妹紅「永琳、てゐの言ってることは嘘なんだろ。止めないのか?」


永琳「どうせブン屋も話半分ぐらいしか信じてないわ。それに元々ブン屋の記事なんてガサネタばかりなんだし、こんな三流ドラマみたいな展開を誰が信じるというのよ


慧音「あ〜確かにその通りだな」


小悪魔「こんな与太話を信じるのは精々……」


神綺「夢子ちゃ〜〜ん、なんだかよくわからないけど死んだ友を思うあの子のために私頑張るよ〜」


夢子「死を乗り越えて戦おうとする兎のために死力を尽くす神綺様…立派です(ホロリ)」


妹紅「………あのアホ毛と従者とHぐらいか?」


永琳「とにかく多数の問題カオスを抱えてる今、気力の温存を考えて些細なことは受け流すべきよ」


文「さて、衝撃の告白もありましたが次はもけさんに行ってみましょう」


妹紅・慧音「もけ?」



文「貴女達のことですよ。二人合わせて『もこけーね』で略して『もけ』です。いい名前でしょう」


妹紅「いいんだが、なんだかどこぞの珍味を彷彿させる名前だな」


慧音「しかも、あれもあれで阿求の店に入荷される可能性があるというのも怖い」


レミリア「……そうね、確かにあの珍味はあの店に入荷してもおかしくはないわね」


フラン「お姉さま知ってるの?!」


レミリア「も、もちろんよ。私に知らない物はないわ」


フラン「だったら『もけ』がどんなものか教えて教えて!!!」


レミリア「そ、それは………(まずい、今さら知ったかぶりなんて言えないわ)」


フラン「じーー」


レミリア「………(汗)」


フラン「じーーー」

















幻世「ザ・ワールド」

















レミリア「………?」


咲夜「(こっそりと)お譲様、3分間ほど時間を止めました。なので、急いでこのメモを暗記してください」


レミリア「でかしたわ、咲夜」






























少女暗記中………





























−そして時は動きだす−

















レミリア「フラン、『もけ』というものは『モケケピロピロ』という怪物の略称よ。
しかも、その怪物は『もけけけけけけ〜』『おきゅきゅきゅきゅ〜』などの鳴き声を発して、伝染性の奇病をまき散らして一つの村に壊滅的な被害を与えるという……(くどくどくど)」


フラン「へーそーなのかー」


慧音「レミリア…それもある意味正しいんだが、私達が言っている『モケケピロピロ』はある地方にしか生息しない海老に似た珍魚の方だ。
稚魚は踊り食いで成魚は塩焼きにすれば旨いという話であり、別説としてスキュラの幼生という噂もある生物であり……(くどくどくど)」


レミリア「そ、そっちの方だったのね。うっかりしてたわ(どういうことなの、咲夜!!)」


咲夜(も、申し訳ございません。まさか『モケケピロピロ』が二種類いたとは…美鈴、後で覚えておきなさい)


美鈴(えぇぇーーー!!理不尽ですよーーー!!!)←時間止めてた間、咲夜と共に図書館でモケケピロピロの資料を探させられていた


永琳「しかし、『もけ』違いとはいえよくまぁ知ってたわね。
大抵の人なら名前すら知らないレア度Sクラスの知識なのにさすがは『紅魔館の当主』というとこかしら」


夢子「えぇ、私もそんな生物の話は初めて聞きましたわよ」


レミリア「ふん、今さらながら私の偉大さがわかったかしら(まぁ結果オーライになったし、今回は不問にしてあげるわ)」


咲夜(ありがとうございます)


夢子「全く…フォローする方も大変ですわね」←背中にナイフを付き付けられている


永琳「今回の貸しは高くつくわよ、咲夜」←同じく咲夜のナイフを…


美鈴「うぅぅ……結局私は踏んだり蹴ったりですか」←すでにお仕置きされ済み


文「さて、いろいろな意味で私達と視聴者が置いてけぼりにされている気配がありますので脱線はこの辺りにして、本題に入りたいと思います。
お二人とも今大会に向けてコメントをお願いします」


妹紅「私達は本来『箸休め杯』に出るつもりだったんだが、フランから誘われてな。
萃香達の方は人手が足りるようだったしこちら側へと移らせてもらった」


慧音「同じく、萃香達のチームはコストの関係上ハンデが付く私達がいては何かと面倒が起きるだろう」


妹紅「それにあのチームは大会ではあまり目立てない連中攻撃の中心となっているんだ。
なら、そいつらにあえて華を持たせてやるのが粋な計らいというものだろ」


文「おぉーー渋いですねぇ!そんな考えがあって『箸休め杯』を辞退していたのですか!!」


小悪魔「そういえば慧音さん…貴女は怪我のために『箸休め杯』へ出場できなくなったとかいう話だったのですが大丈夫なのですか?」


慧音「純潔人間の霊夢とは違って私は半分妖怪だ。傷の治りは早いし永琳の薬もよく効くからな。
まだ本調子ではないが寝込んでしまった輝夜と交代してもらった以上、大会までにはコンディションを整える」


永琳「……ところで慧音。姫は寝込んでから何かうわ言のように『つのがつのが…』なんて唸っているのだけど」


慧音「知らんな」


永琳「……姫が倒れたのは貴女が治療に来た日なのだけど」


慧音「知らんな」


永琳「………『箸休め杯』では怪我のために参戦を見送ったとかいうけど、『文花帖の部』は『箸休め杯』とほぼ同時期に開催よ」


慧音「知らんな」


永琳「………………姫の傷はどうみてもcaved!!されたとしか…」






慧音「所詮この世は弱肉強食、能力から見れば弱者の輝夜より強者の私の方が役に立つから潰した。それだけの話だ








永琳「やっと本性あらわしたわね!この変態外道ワーハクタクが!!」








慧音「ふん、こんな敵だらけなところで妹紅と輝夜を引き合わせられるわけないだろうが!!」







妹紅「慧音……」



レミリア「二人とも、止めなさい!!」




永琳「…冗談よ。慧音の起用に私は反対しなかったのだし、姫の代わりに入った以上は病み上がりだろうがこき使ってやるわ


慧音「あぁ、このチームでまともなディフェンスができるのは私と咲夜だけだからな。
少なくとも何の役にも立たなかった役立たずよりかは役に立ってみせよう」



文「まぁいろいろと因縁が渦巻いていますが、妹紅さんも何か一言お願いします」


妹紅「私はチームのために今回はスィーパーを務めることにした。
フランは一対一になるとどうしても選手を潰すことを最優先で動いてボールを無視する傾向があるからな。
なら、予め水際でもって丸焦げにさせてもらいフランにはシュートのボールだけに専念してもらう」


フラン「本当は私も一対一で遊びたいけど、妹紅が守ってくれるというのも悪くないしシュートの対処だけで我慢するよ」


妹紅「そういうことさ。ただ、陣形の関係上真ん中がガラ空きになるからどうしても撃たれるシュート回数が多くなるんだが」


フラン「だいじょーぶだいじょーぶ。飛んでくる球は全部アーチブレイドスリーレバ剣でズンバラリンにしちゃえばいいんでしょ」



慧音「表現は少々間違っているが、そうやってフランがはじいた幼女臭漂うボール私達が全力でインターセプトだ。
そして、確保したボールは即座に前線のレミリア達へ送るぞ。
名付けて幼女ネットワーク作戦だ!!





レミリア「そうよ。まずは私にボールを送りなさい。全てはそこからよ」


咲夜「かしこまいりました。フラン様がはじいたボールは必ずやお譲様にお送りいたしましょう」


永琳「……………私も胃薬が必要かしら(キリキリ)」


てゐ「お師匠様。あいつらのパスが信頼できないなら信用できる私がボールを確保してパスするウサ」←※騙すことが生きがいの詐欺兎



永琳「……………うどんげ………やっぱり私には素直な貴女の存在が必要だわ」


メディスン「コンパロコンパロー。えーりん先生だいじょーぶ?」


永琳「……あーメディ。貴女は私の心配してくれるのね……ありがとう(頭ナデナデ)」


文「では、次はメディスンさんに行ってみましょう。今回の参戦は永琳さんに連れられてのことですがどうなんでしょうか?」


メディスン「うん、えーりん先生に誘われたから来てみたの。試合ではやってくる敵スーさんをぶつけているだけでいいとかいう話だし」



永琳「えぇ、このチームはまともなディフェンスをこなせるのが少ないのだからメディのポイズンブレスかなり役に立つはずよ



文「その発言は敵側にとって嫌がらせが目的としか思えませんが、まぁ綺麗ごとだけで勝てるほど大会は甘くありませんしね。それも戦略の一つでしょう」



メディスン「本当は前線に出たいんだけど、アリスもありすもいないんだし今回は後ろで我慢我慢」


文「健気でいい子ですねぇ。内部に毒が詰まっているだけに本心が怖いですが、一つや二つの腹黒を抱えていても今さらですので気にせず次行きましょう。残りは……」


神綺「ふっ、ついに私の番ね」


文「後回しにしてた咲夜さんと美鈴さんがいましたね。美鈴さんはナイフまみれですから、まず咲夜さんお願いします」


咲夜「お譲様のためにも必ず勝利を、そして巨乳には死を捧げましょう」


文「シンプルですね」


咲夜「それ以外に何があるとでも?」


永琳「どうでもいいけど、巨乳には死って僻みもいいところじゃない」


咲夜「そういう貴女も毒人形なんかと戯れる年大昔に過ぎたはずよ



永琳「…………」


咲夜「…………」


















永琳・咲夜「…………」



















文「え〜不穏な空気が漂い始めたので次は美鈴さんにいきましょう。美鈴さん、口は聞けますか?」


美鈴「あ〜はい…なんとか……とにかく試合では命をかけてお譲様や咲夜さんの期待に応えるような働きをこなします」


文「なんだか『命をかけて』がこれほど似合う選手はいませんねぇ…
体調不良のところをありがとうございました。では次は最後の一人となる……」


神綺「よし、やっと私の……」


文「私の紹介ですね。自分が取材の対象になるのは変な気分です…が……」


夢子「ブン屋……ふざけているなら今すぐ細切れチャーシューにでもして差しあげますわよ」



文「じょ、冗談に決まってるじゃないですか!
だからどこぞのメイド長みたく背後から笑顔で首筋にナイフを突き付けるのはやめてください!!




夢子「それでは怠慢せずにインタビューの続きをお願いしますわよ」


文「は、はい…では今回フリー枠を使って参戦となった魔界からお越しの特別ゲストである魔界神神綺様、一言を…」


神綺「これで安心魔界神!!私が来たからには優勝間違いなしよ」


慧音「無理だな」


妹紅「無理だろ」


永琳「無理ね」←死合をキャンセルしてきた


咲夜「無理よ」←同じく死合をキャンセル


てゐ「無理ウサ」


文「えーっ、次々と鋭い突っ込みが入っていますがそれについては…」


神綺「なんとでも言いなさい!!私のアホ毛魔界パワーさえあれば…」


文「あややややや。魔界パワー魔理沙さんにカリスマとありすさんごと根こそぎ奪われたのではなかったのですか?」



神綺「…うぅぅ……ありすちゃん………黒いのに奪われた私の可愛いありすちゃん……今どこに………(いぢいぢ)」


夢子「神綺様!お気を確かに!!」



文「…………私が言うのもなんですが、よくあんなのをチームに加えようと思いましたよね。
というか、なぜあれが協力するようになったのですか?」


レミリア「それについては…咲夜」


咲夜「そこのカメラ役、先日の防犯カメラに写っていたあのリプレイをまわしなさい」




















少女再生中…………






















某日:紅魔館郊外






神綺「うぅぅ………私のありすちゃんを強奪した黒いのはどこにいるの………というよりここどこ………(ふらふら)」


神綺「夢子ちゃんとはぐれちゃったし……お腹もすいたし……きっと私はこの異界の地でみじめに朽ち果てるのね……私は魔界神なのに………そんな運命なんてい…やややや!?あれはおにぎり!!」


神綺「なんでこんなところにおにぎりが……はっ、きっとこれは魔界神に対してのお供え物ね!!
なら遠慮せずにいただくべきよ!!いっただきま〜〜〜アッーーー!!」























バサッ!!
























小悪魔「にひひ…早速ひっかかったひっかかった」


小悪魔「まさかあんな罠にひっかかるHがいるとは思いませんでしたが一体どこの誰が……」














神綺「た〜す〜け〜て〜(ジタバタ)」←網で吊り下げられている


小悪魔「………」


小悪魔「………」


小悪魔「…コレ、どうする?(棒でつんつん)」


小悪魔「どうするといわれましても、こんな粗大ゴミは想定外ですしねぇ(箒でつんつん)」


神綺「ひ〜ん、私は魔界神なのに〜〜〜」


咲夜「こら、そこ何の騒ぎなの!!」


小悪魔「あっ、メイド長さん。実は対書庫荒らし用のトラップアレが引っ掛かったのですが、どう処分したものかと困っておりまして」


咲夜「あら?貴女はいつぞやのアホ毛」


神綺「あ〜いつぞやの胸が劣化夢子ちゃんなメイド!」


咲夜「………ひとまずお譲様にアレの処遇を伺ってくるからそれまでの間、フラン様の玩具として地下室に放り込んでおきなさい」



小悪魔’s「御意」



神綺「あぁぁぁ!ちょっとした冗談なのにぃぃぃぃ!!」




小悪魔「いくら魔界神様とはいえ、メイド長の逆鱗に触れた貴女が悪いのですよ。諦めてくださいませ(ニッコリ)」


小悪魔「さぁ、大人しく縄につけー!!」











神綺「いやぁぁぁぁ!!夢子ちゃん助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」






















プツン☆


















レミリア「とまぁ、そういうわけでその生き倒れ寸前だったアホ毛を保護したついでに、丁度いいから協力してもらうことになったわけよ」


夢子「…………神綺様……聞いた話と全然違いますが」


神綺「仕方ないじゃない!!道に迷っちゃうわ、夢子ちゃんがいなくなっちゃうわ、お腹が空いちゃうわ、おまけに吸血鬼に殺されかけるわで散々だったんだし、それ以上にこんな情けない話なんか夢子ちゃんに話せるわけないじゃない!!



夢子「……咲夜は結果的には里で神綺様を探していた私に一報をくれたことだし、保護してくれたことに関しては素直に感謝しますわ」


咲夜「どういたしまして………後、いろいろな意味で貴女に同情するわ」


永琳「えぇ……夢子、私もいろいろな意味で貴女に同情させてもらうわ」


文「え〜なんだか変な連帯感が生まれた気がしますが…それ以上にこんなチームで優勝狙えると本気で思ってるのですか?」


レミリア「もちろんよ」


咲夜「当然に決まってるじゃない」


フラン「絶対優勝するよ!!」


美鈴「私の命がかかってるので、絶対優勝します!!」


夢子「魔界神の保護がありますので優勝は可能かと思いますわよ」


文「だ、そうですが…参謀と思われる永琳さんと慧音さん。実際のところはどうなんでしょうか?」


永琳「経過はどうあれ、戦術や陣形は『勝つため』に組んだわ。
今集まったこのメンバーではこれが一番最適なはずなんだから、後はもう皆の頑張り次第ね」


慧音「そうだな。『箸休め杯』『クリスマスイブ杯』にかなりの人材が流れてしまってる以上、不満があってもメンバー変更は望めない。
ならば今のこのメンバーでやれるだけのことをするしかない



妹紅「それに『東方サッカーは何が起こるかわからない』んだろ」


てゐ「そうそう、だから運を味方につけた方が勝つウサ」


メディスン「コンパロコンパロー。スーさん、頑張って優勝しよーね」


文「まぁ、こういうカオスに満ちた編成はある意味『黒赤マジック』の魅力ですからね。
私も一選手となったからにはきっちりと役目をこなしましょう。
では時間も来ましたことですしキャプテンのレミリアさん。最後にチームを代表して士気をあげる宣言をお願いします」


レミリア「Hは箸休めに向けて『この幻想郷で最初に優勝カップを持って帰る』と宣言したそうね…
なら私は『優勝カップと共に大会での最優秀選手賞もいただいて最高のカリスマを持って帰る』と宣言するわよ!!




文「おーーーっと、これは凄い宣言です。凄い宣言ですが……発想が子供っぽいですよね(ぼそ)


永琳「それこそ今さらでしょ」


慧音「フランの力を借りないことにはさすがに驚いたが、レミリアはこういう性格しているのは重々承知しているので十分予想範囲だ」


妹紅「慧音の言うとおり、それがわかっている上で協力することにしたんだ。だから私達はレミリアを全力でフォローすればいい」


咲夜「皆…お譲様のためにここまで尽くしてくれることに感謝するわ」


てゐ「お礼なら勝ってからにするウサ」


フラン「うんうん。まだ大会が始まる前なんだし」


メディスン「皆で頑張って優勝しよーね」


神綺「私も助けてもらった恩があるし、魔界神様直々に協力してあげるわよー!!」


美鈴「あの……できることなら私のフォローもしてほしいのですが…」


小悪魔「無駄な希望は早めに捨てることをお勧めしますよ」


美鈴「やっぱり……わかりました。もう希望も野望も何もかも捨てて頑張らせてもらいます


レミリア「さて、行くわよ…『黒赤マジック「Y」』『東方蹴球宴 文花帖の部』への優勝を目指して出陣よ!!





全員「おぉぉぉ!!!」














ついに登場したレミリア率いる『黒赤マジック「Y」』
いろいろとカオスが目立つこの個性豊かなメンバーが織りなすドラマは絶望か悲劇か…

全ての運命を試合結果へとゆだねるために、レミリア達は戦場へと出向くこととなった…………









黒赤マジック「Y」組 東方蹴球宴 文花帖の部へ












おまけ

大会へ提出したメンバー表





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