最後のおやつをらんしゃまに食べられてしまい、それがきっかけで家を飛びだした橙。
途中に立ち寄ったというか、迷い込んだすずらんばたけにて出会った毒人形のめらんこ。
仲良しとなった二人はそのままピクニック気分でどこか遠く出かけることとなり……


ちる橙「…ここどこ?」

夜の森で迷子となっていた。
気付けば辺りはすっかりと暗くなっており、そこらから猛獣の鳴き声が聞こえてくる。


ちるめら「ねぇ、なんか誰かに見られてるような気がしない?」


ちる橙「大丈夫。フクロウか何かに見られてるだけだから」

慣れてない夜の森に不安がるめらんことは対照的に強がる橙。
さすが腐っても猫だけあって、夜には慣れているようだ。
だが、夜に慣れてるといっても知らない土地には慣れていないらしく、よくみなくても尻尾が震えている。


ちるめら「あっ、あれなに?!」



ちる橙「ぎにゃぁ?!」


神経を張り詰めて周囲を警戒していたところで、いきなりめらんこが大声をあげるものだから思わず驚きの声をあげる橙。
もちろん、尻尾の毛は逆立ってボリュームも倍増。
そんなボリューム満点のしっぽをもふもふ触るのが猫愛好家のひそかな楽しみ…という雑談はさておき、みると遠くに灯りがともっていた。


ちる橙「なんだろ…近寄ってみよっか」


ちるめら「うん」

二人が恐る恐る近寄ってみると、その灯りは古ぼけた家の窓から漏れていたものであることがわかった。
森の奥底にぽつんと経つ、小さな赤い屋根のおうち。


ちる橙「あーなんかいいにおいが」

中ではシチューを煮込んでるらしくそのにおいが屋根の煙突から煙とともに外へ排出されてようだ。

グー

その匂いをかいで、つい腹の虫を鳴らしてしまう橙。
そういえば、家を出てから何も食べていないのを思い出した。


ちるめら「とりあえず、中に入ってみる?」


ちる橙「うん。ここにじっとしてても仕方ないからとりあえず入れてもらおっか」

とはいっても、こういうところに住んでいるのは悪い魔女というのが相場。
『悪い魔女は良い子の肉が大好物でさらっては食べてしまうので気を付けるように…』っと藍は橙によーっく言い聞かせていたはずだが、どうやら橙は空腹のため頭が上手く働いてないようだ。


ちるめら「すいませ〜ん、誰かいませんか〜」

ほとんど無造作にどんどんっと扉を叩く……訂正。扉目がけてだんまくを放つめらんこ。
もちろんめらんこの弾幕は必殺ポイズンブレスであるために木の扉はどんどん腐食していく。



こぁ「こら、やめろ!ドアが溶けちまうだろ!!」


ほっとけば、ドアどころか家までも溶けかねない必殺だんまくに驚いて急いで扉を開ける小悪魔


ちる橙「道に迷ったんです。よければ家に入れて暖かいご飯と寝床をください」


こぁ「なんとまぁずうずうしいガキ共だな。だがまぁ入れてやらんこともないぞ」


ちる橙&めら「ありがとうございま〜す」


こぁ「困った時はお互い様ってな。とりあえず、中におはいり」


そうして二人が家の中へはいると……………






















山姥きもけーね「た〜べちゃうぞ〜〜〜!!!」










ちゆ橙&めら「ぎゃーーーでたーーー!!!!!!!」








山姥きもけーね「がっはっはっはっは!!!!!なんとも美味しそうな幼女たちだ!!!!さぁ、どこから食べてほしいか?」




ちゆ橙「えっと、あたしは美味しくないです。なのでメディからどうぞ!!」



ちゆめら「私も美味しくないから橙ちゃんからどうぞ!!」



山姥きもけーね「心配するな!!二人平等に残さず食べてやるから安心s……」


















カリスマ符「カリスマ・オブ・レッドサン」



















山姥きもけーね「がっはぁぁぁぁぁ!!!!」






もこたん「けーね……前回酒場で暴れてたアホ毛のところから帰ってくるなり送り狼になるなんて、一体向こうで何があったんだお(汗)」



カリスマスター姉「何はともあれ、これで悪い魔女はいなくなったわ」


こぁ「めでたしめでたしってな」


輝夜「っということで、長い前振りもこの辺にしてそろそろ真面目に始めようかしら」


リグル「えっと…その前にあの最初の出だしは一体何なの?」


小兎姫「今回のゲストに合わせて用意したネタだってさ」


理香子「ちるみる監督の『東方物語・・・メチェンの闘い(メ橙刀)』のテキストにちょっとした小話が書かれてたから、それをちょっと拝借したのよ。ちなみに以下はテキストにあった原文」





・・・

橙とメディの旅の物語(橙は家出中?)
家で3人仲良くおやつをたべていた時、藍は最後の
おやつを食べてしまいました。
橙「あーひどい!あたし、まだ2個しか食べてないのに
  藍さまどうして4つもたべるんですか!」
藍「いや〜おいしかったもんですまんすまん。かわりにこれを
  あげよるから許してくれ橙」と渡されたのは、かつお節でした。
(紫はなぜかつお節なの?とおもっていました。)
橙「わーいかつお節だ」紫「・・・・」藍「機嫌も直って良かった
  良かった」すると橙は、「なんて言うかー!」といいかつお節を
捨ててしまいました。それを見た藍は、「あ〜奮発して高いのかったのに」
と嘆いている間に橙は、「家出してやるー」といい家を出て行ってしまいました。
ちぇ〜ん、ちぇ〜ん、カムバ〜っク
勢いで出てきた橙でしたが、「ここは、どこなの」と迷子になっていました。
すると、鈴蘭畑で私はメディ。よかったら一緒に遊ばない?といってきました。
橙「しばらく遊ぼうかな、気もまぎれるかな」と遊んでいました。

そのころ藍は、「お、おなかが痛い〜〜」紫「食べすぎよ6個も
餅を食べるからよ」とおなかを痛めてしました。

・・・







小町「テキストに小ネタを仕込んでくれてたおかげで今までにない新しいパターンの出だしができたし、試みとしては大成功ってな」


美鈴「むしろ、あそこまでやったらいろいろな意味ですがすがしいものを感じますよ」



大ちゃん「どうでもいいんですが、さっきのポイズンブレス&レッドサン完全崩壊した酒場の扉については」



カリスマスター姉「もちろん、修理弁償はしてもらうわよ。黒赤の責任で」



妹紅「っというわけだ。頑張れよ、門番」


美鈴「なんだかすっごい理不尽な気もしますが、まぁいつものことなので誠心誠意を込めて補修させてもらいます」


チルノ「あーよかったら手伝うぞ」



大ちゃん「チルノちゃんが自分から手伝う?!」



輝夜「これまた珍しいこともあるものね」


小町「ていうか、チルノに任せても大丈夫なのか?」


リグル「逆に聞くけど、大丈夫に見える?」


こぁ「見えないな」



理香子「理知的に考えると、壊されはしないけどはかどりもしない。よって居ても居なくても大差ないどこぞのニートと同じ部類といった感じかしら」



輝夜「つまり、ただのお荷物ってことね」



妹紅「一応言っておくが、お前のことだぞ。Hと同類扱いの蓬莱ニート



輝夜「ふん、破壊しか能のない放火魔に言われたくないわねーこの竹林ホームレス



大ちゃん「(険悪になった二人を見ない振りしつつ)で、でもチルノちゃんが自分から手伝うなんて珍しいことなので……」


美鈴「わかりました。大ちゃんも手伝ってくれることを条件でお願いします」


チルノ「よし、なら早速…」


こぁ「の前に先撮影を行うぞ。修理はそのあとだ」



小兎姫「ということだし、壊れたドアの代わりに『たぬきの置物』でもおいておきましょうか」



カリスマスター姉「なにその悪趣味な置物は」


小町「知らないのかい?あの置物は巷で流行っている、俗に言うトレンディなものだってのを」


理香子「そうそう、あれは店先に置いておくだけでお客を呼んでくれるというありがた〜い置物なのよ」


カリスマスター姉「そういえばそうだったわね。ついうっかり忘れてたわ」


大ちゃん「あの〜あれって香霖堂の店先にも置いてましたけど、そんな効果ありましたっけ?」


こぁ「あるわけないだろ。大体そんな効果あったら香霖堂が寂れるわけない」


チルノ「じゃーあれは人避けってやつか」



美鈴「そうなりますね。それ以前にあんなのが入口におかれてたら物理的に店へ入れなさそうですが」



輝夜「もしかしたらあれって紅魔館の門番よりも優秀なんじゃない?」


妹紅「確かに、あのたぬきさえあれば役立たずな門番は用なしだ」


美鈴「あの、それシャレになってませんからやめてください」


妹紅「冗談だ。いくらなんでも美鈴をそこまで役立たずとは思ってはいない」


小兎姫「でも、今回のGKでの成績をレミリアに教えてあげたら……」


きもけーね「こらこら、あまり門番をいぢめてやるな」


リグル「とにかく、もういい加減始めない?」


小町「それもそうだね、キャプテンも復帰してくれたことだし始めるとするか」


こぁ「じゃ、前口上として今回は冬の陣の予選3、4試合分の撮影だ」


理香子「ちなみに、2試合とも負けたから決勝もなしでこれが最終よ」


大ちゃん「3試合目の『一月幻夜』戦が3−44試合目の『東方物語・・・メチェンの闘い』が0−1と共に接戦だったんですけど」


チルノ「そうだな。あと一歩踏み込みが深ければってやつだ」



きもけーね「全くだ。あと一歩深く踏み込んでいればより完璧にCaved!!!!を決めれたものを……」



美鈴「一応言っておきますけど、GKを抹殺してもボールがゴール枠に収まらない限りは得点になりませんよ」



  




リグル「無理だって。なんせハクタク先生のハリケーンミキサーはゴール直線状にあるもの全てふっとばしちゃうんだし」








輝夜「もっとも、さすがのハリケーンミキサーも小兎姫の決死ブロックには適わなかったようだけど」


妹紅「っていうか、敵の小兎姫が止めてこっちの小兎姫が一度もブロックなしとは…」


小兎姫「そういう時もあるさ」


理香子「私としてはデータ採取さえできればそれでいいし、全く問題ないけど」


美鈴「私は問題大ありですよ。大体、小兎姫さんが決死ブロックしないせいで何度吹っ飛ばされたと思ってるんですか…」



こぁ「安心しろ。お前は元来そういう役目だ」



チルノ「『これで安心ほんみりん』ってやつだな」



大ちゃん「チルノちゃん違う違う。この場合『これで安心こうめーりん』


リグル「なんとなく『これで安心ほんみすず』の方がしっくりくると思うけど」



美鈴「あの、私の名前は『ほん めいりん』ですので…」



小町「あいつらは学が低いしねぇ。少なくとも中国呼ばわりされないだけよかったと思いなよ」


小兎姫「とにかく、雑談となったけど3試合目は前半続けざまに2得点あげたけど後半に追い上げられて逆転負けよ」








妹紅「確かに負けはしたが、私としては2得点あげれたし満足さ…なぁ、輝夜







輝夜「ぐっ……


きもけーね「なんだ?よもや約束を破るなら……」




きもけーね「泣くまで頭突きをかましてやってもいいんだぞ」




輝夜「わかってる!わかってるから…後でちゃんとやってあげるわよ!!」



妹紅「確かに今やってもらうことでもないしな。だから土下座は次の撮影時にやってもらうとするか。ブン屋も呼んで(2828)」



理香子「っということで、3試合目はこの辺で終わって次の4試合目と逝きたいけどゲストの二人はどうしたの?」


こぁ「そういえば、最初の出番以来ずっと音沙汰なかったな」


リグル「いや、音沙汰ないというより話に加われなかっただけな気もするけど」


大ちゃん「とりあえず、橙ちゃんとメディちゃんは向こうでシチュー食べてますよ」


ちる橙「はふはふ…」


ちるめら「もぐもぐ…」


小町「美味しそうだねぇ、あたいにも一つ」


カリスマスター姉「ごめんなさい。あれが最後なのよ」


小町「それなら、身体があったまるようなのを」



カリスマスター姉「だから、あれが最後の食材で作ったシチューなのよ」



美鈴「つまり…品切れってことですか?」



小兎姫「確かここの食糧庫には里の食糧半年分ぐらいは詰まってたはずなのに、何があったわけ?」



チルノ「もしかして腐らせたのか?あたいがいれば冷凍保存してやったのに」


リグル「その前になんで小兎姫が酒場の食糧庫の中を知ってるのかがすっごい気になるんだけど」


カリスマスター姉「先日訪れた亡霊嬢に食糧庫の食材をほぼ全て食いつくされただけの話よ。なので別に腐らせたとかそういうことはないし、大ちゃんプリンに食糧の手配をしてもらってるからすぐに食糧庫も埋まるわ」


理香子「そんなことがあったのね」


カリスマスター姉「後、保護者だった○んぐ監督が泣きながら借用書にサインしてもらったりしたわね」


こぁ「私等には関係ないが、まぁご愁傷様」


ちる橙「あっ、もう出番?」


ちるめら「じゃー私達の活躍シーン見せて〜」


きもけーね「いいぞ。ガチャピンとムック。あのシーンを魅せてやれ」


美鈴「………」






















輝夜「は〜改めて見ると気持ちいいぐらい見事にしてやられたわね〜」


妹紅「あそこまで綺麗に決まるとふつくしく感じるよ」


小兎姫「ちなみに、何か言い訳があったら聞くわよ」


美鈴「何もありません。完全に私の敗北です」


理香子「素直でよろしい。だから弁明するけど私もあれは仕方ないと思うわ」



小町「同じく、さすがに倒れてたところへのロケット飛翔毘沙門天はきつ過ぎるさ。それに………ふがいないのはあたい等もねぇ」




きもけーね「そうだな。結局霊夢の博麗大結界を抜くことができなかった以上、負けたのは美鈴だけの責任じゃない」



チルノ「だな。これはみんなの責任だ」


大ちゃん「そういうことで、そんなに気にしなくてもいいかと」



ちる橙「そうそう、『河童の川下り』とか『猿も木から墜ちる』というように」



ちるめら「『弘法にも腕の謝り』なんかもあるよね」



理香子「どっちも微妙に違うんだけど…まぁ意味合いとしては似てるし別にいいわ」


こぁ「なにはともあれ、おたくらは決勝トーナメント進出おめでとう」


妹紅「私達はこれで終わりだから、決勝でも頑張れよ」



橙めら「はい、精一杯頑張ります!!」



小兎姫「でも、すべて終わったらちゃんと家に帰るのよ」


ちる橙「そ、それは………」


きもけーね「なんなら試合後も私が面倒を」



ちる橙「(一瞬の躊躇なく)わかりました。これが終わったら藍様のところへ戻ります」



きもけーね「…………」


もこたん「……けーね(肩ポン)」


きもけーね「………もこたん。私はあの二人に嫌われてるのか?」


輝夜「むしろ、最初の出だしであれだけ怖がらせといてどうやって好かれろっていうのよ」


リグル「だよねぇ、さすがにあれは………」


きもけーね「……………わたしはきもくない。大体きもけーねの『きも』は『キモ』イじゃなくって肝だめしの『きも』だというのに………orz」


ちる橙「え、えっと………なんだかものすっごい悪いことしちゃったのかも(おろおろ)」


こぁ「気にすんな。むしろ、ああいうことは日常茶飯事だから気にしたら負けだ」



大ちゃん「ですよねぇ。なので、ああいう場合は生暖かい目線を送るか視界から排除してしまうかが一番です」



美鈴「だ、大ちゃんが黒い…黒過ぎです」



チルノ「そうかー?いつもの大ちゃんだと思うけどな」



小町「何はともあれ、時間も迫ってきてるようだしこれでお開きにするとするか」


輝夜「それもそうね。これ以上の料理もでないなら宴会もできないし、今日はこれでかいさーん」




全員「おつかれさまでしたー」



カリスマスター姉「解散する前に、壊した扉はちゃんと直していきなさいよ」
















とりあえず、次回へ続け






■ 黒赤マジック/W(黒赤W) 戦歴


予選3回戦(1Pサイド) 結果:敗北

vs 一月幻夜 監督:Dias  3−4

得点:妹紅(フジヤマヴォルケイノ1点・シュート1点)EX慧音(ネクストヒストリー1点)




予選4回戦(2Pサイド) 結果:敗北

vs 東方物語・・・メチェンの闘い 冬 監督:ちるみる  0−1

得点:―――









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