そんなこんなで酒場周辺ではド派手な爆炎が上がったが、その場を抜け出した二人… やみなべとカナは気にしない。 むしろ、カナがやみなべの手を引いてずんずん進んでいるから気にする余裕もない。 とにかく中央部へと近づくにつれて増えてゆく人をかき分けながら突き進み、 やがて道から少し外れた脇でぴたりと止まった。 「…それで、どうなわけ?」 「どうって………」 「さっきカイジさんに言われたことよ!!  私のことをどう思っているか、今ここでやみなべさんの本心を聞かせて」 こちらに振り向かずに、そう聞いてくるカナ。 後ろ姿なので表情はみえないが、声は真剣そのもの。到底ボケて流す事なんかできない雰囲気だ。 やみなべはそのまま数秒黙った後、ゆっくりと口を開いた。 「………カイジさんに言われた事は半分当たりで、半分は外れていると…思う」 後ろ姿なので表情がわからないが、カナは何も言ってこない。 何も言い返してこない。その様を見てやみなべはさらに続ける。 「カナには黙ってたけど、最近………  酒場が崩壊した影響で意識が混濁し始めた頃から時々昔の夢を見るようになってるんだ。  その時の僕は長い眠りにつきながら誰かを待っていた。  あの洋館の中で、自分を生み出してくれた人が帰って来てくれるのを願いながら、その時を待ってたんだ」 「………」 「でも、その人は帰ってこなかった。どんなに時が流れても、叶うことのない願いだった」 「それって、やっぱり」 「うん。だから、ある意味僕はカナと同じ存在だと思う。  同じように人々から忘れ去られて、  いや、僕の場合は恐れられてたから意図的に排除され誰にも求められる事なく消え去る運命だった……  そんな時にカナ、君と出会った。覚えてる?僕等が初めてであった時のこと」 「もちろんよ。博麗神社の例大祭の時、さびしそうにしてた私が他人事と思えないって言って声をかけてくれたよね」 「うん、そうなんだけど……実は違うんだ。本当は…もっと別のところで会ってたんだ」 「……えっ?」 そう言って、やみなべはふとある場面が頭によぎった。 それは風峰が大妖精の後ろから覆いかぶさるように抱きついた場面…… その場面が頭によぎった時、気付いたら風峰と同じように…… 後ろからカナを抱きついた。 「……カイジさんにはっきり言われたおかげで思い出したよ。  あの洋館で長い眠りから呼び起こしてくれたのが君だったってことをね。  そして……幻想郷を徘徊した理由がカナ、君を探し出す事だったってことを」 「…やみなべ……さん」 あまりの大胆な行為にカナはあからさまに驚きを示していたが特に嫌がるそぶりも見せず、 そのままやみなべの手をそっと握る。 その手は幽霊特有の冷たさでひんやりとしていたが、心の中では暖かさ感じていた。 しかし…やみなべはその手を握り返さなかった。いや、握り返せなかった。 「でも、こうして出会ってからわかった。僕が本当に探していたのは君じゃなかった。  それに加えて、僕とカナはそもそも性質が違いすぎる。だから……」 「その先は言わないで!!」 カナのいきなり張りだした声に驚き、やみなべは思わずその先を言うのを止める。 幽霊のためにカナの手は凍えるように冷たく、怨霊であるやみなべのその手は燃えるように熱い。 その温度差はまさに二人の心の距離を現すかのようであった。 だが、カナはやみなべの言葉が途切れた隙を見計らうように口を開く。 「理由なんてどうでもいいの。きっかけなんてどうでもいいの。  一時的にとはいえ、私は私の事を求めてくれたやみなべさんのそばにいたい……  ただ、それだけなのよ……」 静かに、弱々しく、最後は微妙にどもっている… その言葉が意味することはやみなべにはわからない。 だが、わかるのは一つ。 カナは…どんな形でもいい。嫌われてもいい。 ただ、そばに居続けたいということだ。 それを聞いたやみなべはずきんと心が痛んだ。 やみなべはカナのことをどういう風に見ていたか…… そのことが、彼女にとってどれだけ苦痛なのか、痛い程にわかった。 だが、カナはそれでもやみなべのそばに居続ける事を選んだのだ。 「………」 そんなカナの想いに応えてあげたかったが、それはできなかった。 応えたら……カナの存在がやみなべを形成する大量の怨霊達の思念。 混沌に取りこまれて消滅させてしまう可能性があるからだ。 とにかく、手元に残せば破滅への道を辿らせてしまうのは確実であるので、 突き放すのが正しい選択なはず。 しかし……… 『あんなにいい娘は中々いないんだから手放したら許さんよ?』 ガチャピンやムック経由で聞いた言葉。教授がナイトに説いた言葉が頭に響いてきた。 そう、カナはまさに教授の言うとおりである。 あんなに健気で、一途で、ストレートな好意を示してくる者なんてこの先現れる保障はない。 むしろ、手放せば教授を筆頭とする幻想郷の住民達から何を言われるかわかったもんじゃない。 それぐらいなら……っとやみなべは意を決するようにして口を開く。 「………カナ、これだけは言わせてほしい。  僕も………どんなことがあってもカナのそばに居続けるから」 やみなべはそう言いながら、カナをさらに強く抱きしめていた。 幽霊であるカナには体温なんてあるはずないが、何故かぬくもりが伝わってくるように感じた。 味わった事のない人としてのやさしさとしてのぬくもり。 そのぬくもりが偽りであり、一瞬にして消えるはかない夢だとしても…… 体験したという記憶は持ち続けられる。記憶さえあれば、永遠に生かし続けることができる。 形として残る永遠ではなく、心に残る永遠…… それをやみなべは選択したのだ。 表通りの方ではがやがやと人の往来するざわめきが響いてるが、二人の耳には聞こえていない。 聞こえるのはお互いの心音だけである。 あれから、どれくらい時間が経ったのかわからない。 だが、いつまでもこうしてるわけにもいかないということでやみなべはすっと離れた。 「じゃぁそういうことで、せっかくだしこのまま中央舞台の方へ行ってみる?  ガチャピン達の情報によるともうすぐアリスの人形劇  『秋を取り戻せ!! 〜ゆうかりんの野望〜』が始まるそうだし」 「いいわね。善は急げ、で早速いきましょ」 そう言ってカナはやみなべの手を取って歩きはじめる。 「ちょ、そんなに急がずとも充分間に合うって」 「いいじゃない。早く行っていい席取りましょ」 「取るって律儀に席へ座らず空中からこっそりでもいいじゃない」 「だ〜め、折角のデートなんだし他のカップルと同じように劇をみるわよ」 「いやそれは……まぁいっか」 やみなべは一瞬反論しようとしたが、カナの嬉しそうな顔を見たら反論する気になれなかった。 どんな存在でもいつか別れの時が来る。永遠なんて本来はありえない。 だが、永遠がないからこそ今という時間を大切にできる。 今の時間を充実させようとする。 そうすることが『今を生きている』という実感を呼び起こし続けてくれる…… そう思ったやみなべは、今日ぐらいは後先考えずはじけようと心の中で決心し、 カナの手を惹かれるまま前へと進んだ。 でもって、そんな様を屋根上から静かに見続けていた影が二つ。 「ふっ、どうやらあちらも一段落ついたようね」 「そのようですけどいいんですか?肝心の妹様は放っておいて」 「いいのよなた。あっちは咲夜とおかが見てくれてるのだし、  むしろ今回はあの二人の仲を取り繕うようわざわざ仕向けたのよ」 「そうなんですか…でもなんでわざわざ」 なおも不思議そうな表情を浮かべるなたに対して、レミリアはにやりと笑う。 「わからないなら教えてあげる。  地主さんは自身の能力を恐れてか、普段引きこもってて全然表に出てこないじゃない。  だから、今回フランの監視というそれらしき理由をつけて無理やり表へ引っ張り出したのよ。  さらにいえば、ガチャピンとムックにも協力してもらって、  二人っきりになれる機会を作ってもらったの」 そう自信満々に言い切るレミリア。 つまり、今回の件はすべてレミリアが裏で仕組んだ事ということだ。 ただ、どこまで計算したのかは不明だが……まぁそれがレミリアの運命操作の力の特徴である。 その効力は結果でしかわからないので突っ込んでも仕方ない。 「とにかくおせっかいな皆が後押ししてくれたおかげもあって、  地主さんも幻想郷に留まる理由を見つけてくれて何よりだわ。  これで、また酒場が吹っ飛んでもカナという拠り所がある限りはそう簡単に消えないでしょう」 どうやら、レミリアは以前酒場をふっとばして危うくやみなべを消滅させかけた事に対して それなりの罪悪感を持ってたらしい。 なので、今回の件はやみなべとカナの縁を強めて酒場以外の拠り所を作る事を最大目的としていたようだ。 それが達成された今となればここに残る理由もない。 「さてと、それじゃぁ帰るわよ」 レミリアはばさりと羽根を広げる…が 「えっ?このまま帰るのはもったいないと思いませんか?」 なたはそんなレミリアを呼びとめた。 「せっかくなので、我々も少しお祭りを楽しんでいきましょう」 そう言って満面の笑顔を向けるなた。その姿をみてレミリアは少し考えた後…… 「それもいいわね。丁度昼ごろだし、お祭りで定番というたこ焼きぐらいは食べようかしら」 「はい、それでいきましょう。  後、祭り会場でそんな羽根を広げて空を飛ぶと大騒ぎになりますから階段で居りますよ」 「めんどくさいけど、フランに余計なトラブルを起こさないよう言った手前もあるし仕方ないわね」 そういいつつ、素直にばたと並んで階段へと向かうレミリアになたは心の中でガッツポーズを取った。 きっかけはどうあれ、レミリアと並んで歩くどころか二人っきりで食事という絶好の機会を得たのだ。 ならこのチャンスを生かしてあんなことやこんなことも…… っとなたは頭の中でそろばんをはじきだしたが、なたは気づいてなかった。 自分達はお金を持ってないことを……… しかも、気付いた時にはすでにレミリアがたこやきを食べていたこともあって…… なたはレミリアの無銭飲食の罰としてしばらく雑用を手伝わされる羽目になったらしい。 当然、その間にレミリアは帰ってしまったので、せっかく立てたなたのそろばんはすべて台無しとなった。 なお、アリスの人形劇についてだが……… 居るだけで騒動を呼び起こすやみなべが現地へ向かったこともあって、 パチュリーが妹様対策として仕込んでいた仕掛けが劇中に誤って発動する等のトラブルや 乱入者による大騒動が起きてのはちゃめちゃ活劇になったのは言うまでもない。 さらにいえば、その活劇が観客達に大受けとなり、 主役を張っていた秋姉妹の知名度が別の方向性で上がったとかなんとか………… 後日談として…… 秋祭りからしばらく経った後にやみなべが作成したドキュメンタリーは今回の件をネタにしたものとなった。 もちろん、内容はやみなべ自身が意図したものでもないので公開後はカナとセットで多くの者からからかわれる事となった。 まぁ、幸いなことにカナは真っ赤になる程度で収まってたが……… 色恋沙汰に対しての免疫がないやみなべには到底耐えきれなかった。 よって、しばらくの間は酒屋の根裏部屋で段ボールを頭からかぶり、 今回の行動に対して後悔の念を抱きながらの引きこもり生活を送る羽目となったらしい…… 終わる あとがき えーこの話はきのこ☆ぱにっく作成中に昔の知人と現状報告がてらの世間話をしてた事によって思い立った話…… つまり、夜明けが『幻想郷入りした酒場』にスポットを当てたストーリーに対して 黄昏が『幻想郷入りしたやみなべ』にスポットを当てたストーリーのですな。 当初はこんな話なんて書くつもりはなかったけど 昔の事がキーワードとして出てきた時にあることを思い出してしまった。 しかも、その内容を前作の混沌の夜明けと照らし合わせてみると……… 一つの線で結びついちゃったんです。 だから、思い切って書いちゃいました。 やみなべというキャラについて掘り下げた話を…ね。 でも、それだけではなんとなく味気ないから冬月せんせー作の秋祭り話の 裏方的なサイドストーリー風にしてみました。 それによって、いろいろとドタバタとした感はあるけどその影響で話が無駄に長くなっちゃったというか……… 最後の最後でとんでもないラブラブストーリーとなっちゃったし、 こんな話になったのはきっと↓のような話を書いたぼうさんのせいでしょう(笑) http://chokore.hp.infoseek.co.jp/TOHO/SS/25.txt http://chokore.hp.infoseek.co.jp/TOHO/SS/26.txt おかげで、執筆中何度も吐血して死線をさ迷った上に最後のオチが自虐方向だもんねぇ…… 本当、どうしてくれよう(マテ ということはさておいて、今回はあまりに長くなったので裏話的なエピソード、 とくにアリスの人形劇部分をほほぼ全てカットさせてもらいました。 それに伴い、ほとんど出番なかった人や未登場になった人はぼめんねっと謝っておきまふ。 もちろん、出てきた人達についても扱い上でぼめんねと謝りまふが(笑) ではまぁそういうことで……やみなべというキャラについてはあまり多く語る気はありません。 後はこの話からいろいろ想像してもらうつもりですが、それはそれで味気ないし……… せっかくだから語ってみまふか 知ってる人は知ってるけど「やみなべ」の大元……… それは某ネットゲーの自キャラが常日頃持ち歩いてはばら撒いていたアイテムの一つ。 露店を出すときは必ず陳列し、パーティー組めば挨拶代りに『食え』と押しつける。 普通に談話してても唐突にやみなべをばらまくなどしてたからいつしか 『そのキャラ』=『やみなべ』 の方程式が確定しちゃいますたwww むしろ、自分でその自キャラを「やみなべ」って呼んでたぐらいだしねぇ (もちろん、身内だと誰のことか即座に判明されてしまう共通のあだ名) でも、そんなネットゲーもサービス停止で消滅。 以後は表舞台に出すこともなく消え去るはずだったんですが…………… その後、ひょんなことで『東方サッカー』の大会を知り、軽い気持ちで監督名を「やみなべ」にして提出したら…………(ry ほんと、その時やらかした若気の至りがこんな事になるなんて思いも知らなかったっすよ(滝汗) そんなわけで、私自身この「やみなべ」という名前に深い縁があるのでそれをこの話につなげてみました。 後……さらにもう一つだけ、ここでは明かしてない秘密があるんですが、 あまりはっきり言うのもどうかなっと思うので……… ↓の画像で察してくださいっと言っておきます。 http://chokore.hp.infoseek.co.jp/a/1.jpg 追伸:すでにわかったかと思うけど、今回のタイトルにある『黄昏』は最後のオチを示してたりして おまけ ドキュメンタリー等の共通点 ・やみなべの自室  とわわん作の騒霊鍋によると、酒場の一角に自室があるらしい。  自分としては持ってるつもりなかったけど、せっかくだから公式?設定化 ・酒場の崩壊  酒場は初夏頃に一度、レミリアの手によって吹っ飛ばされ、その後おかちゃん達の手によって修復。  くわしくは↓を  http://chokore2.hp.infoseek.co.jp/TOHO/tohosakka114.html  http://huyutukiyoumu.web.fc2.com/SS/SS-s004.html  しかし、最初は完全勢い任せでやらかしたネタなのに、ここまで広がりをみせるとは………  いろいろな意味で困惑してまふw; ・ボーダー商事に寄せたストーカー的な依頼  地霊殿フラグ。ちなみに今回は去年の秋祭りなので時期的に地霊殿異変はまだとなってます。 ・皇帝とヘルカイザー  ご存じゼフの(権力的な意味による)皇帝は有名なので割愛  ヘルカイザーは↓を参照してくださいまし  http://zircondoll.s326.xrea.com/medi/src/rumi2123.txt ・酒場前のプール  スカ姉妹がトランシルヴァニアを放ったことによって生成されたクレーターを改造したもの。  ほとんど一発ネタの勢いで作ったものだったけどせっかくだから生簀として活用してみますた。  ちなみに、このアイディアを出したのはいのはな(えろはな)氏だったりしてw ・早苗が人里にいた(っていうか、霊夢共々プールに落ちた)理由  冬月せんせー作の「ああ、御社に外界の風が吹く」によると、守矢神社は会場のどこかで出店を開いている。  でも、早苗はずっと出店にいるわけでもないので休憩がてらそこらを見まわっていたら  生簀でらんにーと釣りをしていた霊夢と遭遇。  その事で茶化したら霊夢が激怒し、結果二人共々プールに転落っという隠れエピソードがあったりして ・埋められているランジェロ  某馬主ゲームで名付けられた馬の名前『イキウメランジェロ』より  名前はあれだが、GT勝利経験も持つかなり優秀な馬らしい ・大ちゃんは酒場の副マスター  前回の混沌の夜明けでは任命された理由不明だったから、今回でそれとなく理由を付けてみたり ・魔理沙のキノコ狩り  夜明けの方で魔理沙がそういう行動取ってたという解説あったからそれを描写してみた おまけ2 銀城 名前:銀城 能力:水を清める程度の能力 種族:河童 特徴: 妖怪の山で暮らす河童のエンジニアの一人。 河童の例にもれずかなりの機械マニアでよくにとりと張り合うように様々な機械を作っている。 また、にとりは機械のことしか興味がないので彼を親友としてしかみておらず、 恋人として全くみていないのだが…… 銀城も同様に彼女のことを恋人扱いにしようとも思ってない。 しかし、なんだかんだ言って二人はよく一緒につるんでる事から、 周りからは疑いようのない恋仲と思われているらしい。 なお、水を清める能力はただ『銀』に強い殺菌作用があるからその関連でもたせてみただけである。 ヤング 名前:ヤング 能力:出オチする程度の能力 種族:死神と天界人のハーフ 特徴: とある死神♂が何を血迷ったのか…… ターゲットである天界人♀のお迎えに出向いた時に口説いてしまいそのまま子供を宿らせてしまった。 その時生まれたのが彼である。 っということで、この思いがけない事態に地獄と天界では騒然となったが やってしまったのは仕方ないということで結婚は認められた。 ただ、俗世から離れた天界に住む事は許されず親共々追放を受けて地獄の方に移り住む事となり、 彼も死神として生きる事となった。 ハーフであるが故に死神としての能力はイマイチで時々スペカを不発させてしまうなど、到底有能とはいえない。 でも、天界人の血が入ってるせいで異常に打たれ強く、少々のことではへこたれない。 今日も元気に一人前の死神へとなるべく精進している…? 余談だが、このできちゃった結婚からほどなくして天界人であった左京が家出を決行。 もしかしたら、この件について何か関連性があるのかも…… CRO 名前:シロ 能力:??? 種族:妖怪兎 特徴: 永遠亭に住む多数の妖怪兎の中の一人。 まだただの兎だった頃、竹林にて危うく兎鍋にされかけたところで通りがかった鈴仙に助けてもらった過去を持つ。 その時から鈴仙に対して異常な程の憧れを持つようになり、 人化を果たしてから永琳の助手(モルモット?)に志願して鈴仙の仕事を手伝うようになった。 ただ、竹林の外で多数の女の子を見かけるようになってから鈴仙以外にも興味を持ちはじめ、 特に里では診察と称してのセクハラ行為を繰り返している。 そんな事態を重くみた永琳は意図的に女の子以外の患者を差し向けられるようになった。 おかげで最初の頃は血の涙を流してたが、 最近では何かが吹っ切れたらしく老若男女なんでもOKな節がみられるようになったとか……… ちなみに、『CRO』は本来「くろ」と読む。決して「しろ」とは読まないのであしからず 遅れし外界人 名前:カイジ 能力:記憶(残留思念)を探る程度の能力 種族:人間 特徴: 神隠しにあって幻想郷に流れて来たところを小兎姫に保護された外界人。 なんらかの事故で過去の記憶、外の世界に居た頃の記憶はなく自分の名前すらも覚えてないので、 小兎姫は『外界人(ガイカイジン)』だから『カイジ』と名前を付けたらしい。 でもって、拾われたことや名づけ等の縁もあって拾われた翌日から小兎姫の家に居候する身となった。 なお、記憶(残留思念)を探る程度の能力は俗にいうサイコメトリーの能力であり、 物等に宿った記憶の断片を読み取る能力である。 さとりの思考を探る能力とは違い、物に宿った記憶の断片なので本人が忘れてしまったものでも読み取る事はできる。 ただ、他者の記憶は探れるのに自分の記憶に関してはこれっぽっちも探れないなんて、 皮肉もここまでくれば笑い話であろう。 といっても、これは本人談であって本当は自分の記憶も探れるのかもしれないが…… 余談だが、彼のサイコメトリーと暁のプロファイリングに似た鋭い考察力が合わさると どんな難事件も解決すると言われている。 実際、二人は里の難事件をいくつも解決しているので里の皆からは一目置かれる存在となってるようだ。